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懐かしい顔2006年05月10日 22時24分47秒

今朝、テレビでニュースをみていたら、昨日の共謀罪に関する衆議院法務委員会参考人質疑の場面があり、それに、懐かしい顔がありました。与党側の参考人である藤本哲也氏は(本名はたしか哲哉ときいたことがあるけど)、わたしの大学時代の恩師です。彼からは、刑事政策、犯罪学を学びました。

当時、刑事政策や犯罪学は、新しい分野のものであり、実践的学問であったことや、刑法などのように、犯罪の構成要件について考えるという獏としたものでなかったことで、わたしはかなり興味をもったのでした。ちょっと統計学に近いような分野もあったので、一歩ひいて考えると、稚拙になってしまう話も少しはあったので、ずぼらな学生にとっては、ちょっと肌のかわった感じでした。それで、藤本氏の講義は、まあ、文系の学生ではたぶんめずらしい、全回出席したのでした。(いえ、実をいうと、秋に1週間学校をサボリ、旅行に出かけたのですが、その時は、運よく休講だったのです。)

昨日の参考人質疑では、国会という場にふさわしい顔つきとことばと、内容で話をされていましたが、講義や実際の彼は違いました。犯罪学というのは、けっこうドロくさい学問で、一歩間違うと、ワイドショー的展開になっていくのですが、彼の講義もそんな感じでした。また、当時、法学部の女子学生は、かなり少なかったのですが、500席以上のホールでの講義中、必ず女子学生を指して、何かコメントするのでした。 わたしも、ほとんど毎回、いわれましたが、若いわたしは、やり返すずうずうしさと勇気もなく、それはそれは苦痛でした。

「彼女のようにね、赤い髪(茶色い髪)の女性は、情熱的で、犯罪率が高いんだよ。」 みんなが振り向く中、藤本氏をにらみつけました。

「今日の彼女のスカーフのベビーピンクの色、彼女に似合ってますよね。」 (先週の罪ほろぼしだわ・・・・・・。)

「彼女、前に出てきて、教科書を読んでください。」 仕方なく、前に出て読みました。そうしたら 「突然、これだけの人前で、読むのは大変なことです。ありがとう。あなたは、試験の時、教科書を読んだと書いてくれれば、A(優)にします。」 (やったー!と思ったけど、犯罪学は結構おもしろかったので、ちゃんと勉強して試験に臨み、やっぱり不安になって解答とともに、教科書を読んだと書き、Aをもらいました。(~_~))

いまだったら、セクハラとかいうのかもしれませし、当時もそういうことばはありましたが、そう思わせないほど魅力のある先生であったのも確かです。

今朝のニュースのお陰で、楽しかった学生時代を思い出しました。