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光る君に魅了される2006年08月29日 23時39分53秒

今日は午後から抜け出して、豊洲にある江東区の文化センターに、源氏物語を読む会に出席してきました。この会は月に2回あり、2週間後の9月12日で、8年に及ぶ源氏通読が終わります。前半の4年は母が、後半4年はわたしが出席しましたが、わたしの出席率は、平日にやることもあり、あまりよくはないです。講師の先生は、わたしの高校時代の担任で、どんなときも実のない発言をすると、とても怒る人だったので、社会人になり、高校時代もはるか昔になった今でも、この先生とはあまり話をしたいと思わないのですが、この講座にはいろいろないきさつもあり、出席しているわけです。

『源氏物語』は、本当のことをいうと、初め、あまり興味がなかったのです。大学に入ったときに、ほとんど義務的に円地文子さんの訳のものを読んだのですが、面白いとも思わなかった。光源氏がはらはらと涙を流すくだりがあって、男が泣くという設定も当時のわたしは許せなかったのです。平安時代の男はよく泣きますからね。

ところが、後半『若紫』あたりから熟読してみると、光源氏の泣く場面は、とても色気があって、なんだかすてきに思えてきて、そういう目で考えると、この物語が世の多くの女性をとりこにしているのが、すこし理解できるようになってきました。正直な感想は、宇治十帖に入ると、だんだん面白さがなくなるような気がします。これはまだ初心者の感想なのかもしれないけど。

そんなわけで、今日から『夢浮橋』の中ほどまで入った源氏も、次回でいよいよ完結。かなり寂しい気がします。10月からは、場所を移して、『平家物語』を読む会になるということで、わたしもとどまる予定なのですが、源氏に魅了されてしまった今、平家物語を読む気持ちを高めるのは、ちょっと努力が要りそう。