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助けてくれる小さなもの2007年03月25日 22時48分05秒

一日のおしまいアイテム
10年程前に、あることをきっかけにお菓子作りをはじめ、自分で教室に習いに通うようになってから、わたしは自分のキッチンを持つのが夢でした。もちろんわたしの家にキッチンはあります。でもそれは母のキッチンでした。今では専門学校に発展したお料理学校に通っていて、OLをしながらそのお料理学校の助手をしていたそうです。ひたすらやさしい母だったのですが、わたしにはやっぱり母のカテゴリーを侵してしまうという遠慮があったのと、母はお料理は必要になったときにできるようになるものだから、そうでないときにはやる必要がないという主義でした。それよりも、いましかできないことをおやりなさいと常々わたしに言っていました。そのくせ、わたしたちは彼女の手抜き料理というのを食べた記憶がありません。どちらかというと、あまり自己主張をするタイプでない母が、彼女の考えで切り回しているキッチンは、やはり母だけのものでした。

母亡き後、彼女のキッチンをわたしが受け継ぐことになりました。うれしい交代の仕方ではなかったので、欲しかったものが手に入ったという感覚は全くなく。そして、そこでわたしは毎朝、毎晩、何か作ります。休日や真夜中にお菓子も作ります。生きるために。あるいは、誰かに食べてもらうために。また、自分がほっとしたいために。でも、正直なところ、家事が義務になったときから苦痛を伴っています。フルの仕事・家事・そして勉強。目まぐるしい一日を考えると、家事が苦痛になることが多いです。あんなに家のことをするのが好きで、理由はともあれ、自分のキッチンをもち、自分のやり方で家をきりまわしているのに、何てわがままなわたし・・・・・・。そこで、家事が嫌にならないように、自然といろいろな工夫をするようになりました。

ひとつはエプロン。これはいろいろ持っています。お料理するとき、元気がないとおいしいものはできないから、落ち込んでいるときはオレンジ色の元気色を。やさしい気持ちで作りたいときはピンクの花柄のを。友人を招くときは、デザイン優先で、友人の好きな色が入っているものを。お掃除のときは合理的なもの、コーヒーを淹れるときは、カフェ風のを。思い通りにちょっとキレイでいられた(と自分で思った)日には、知人が似合うと褒めてくれたシックな黒のエプロンを。エプロンは、洋服が汚れるのを保護してくれるので、朝出かける直前までしていますが、うっかり忘れて出かけてしまったこともあります。

もうひとつは、ちょっとリッチなハンドソープ。やらなければならないことを終えたら、最後にそれで手を洗い、クリームをつけて、一日の家事を終了します。いま使っているのは写真のハンドソープ。丸ビルにあるコンランショップで買いました。ハンドソープにしては珍しい、紅茶の香りがして、とても気に入っています。