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お塩をうちに連れ帰る2007年07月03日 23時59分55秒

実は、「梅干」あんまり好きじゃないのに・・・・・・。

今年は梅干漬けました。梅をうちの近所でも見るたびに、「今年はどーしよーかなー?」とためらっていました。そして、先日、市川に行ったときに、あんずと同じところで、梅が売っていて、ふと手が伸びました。南高梅。前にも漬けたことがあるのです。わたしは実はあまり好きじゃないので、それを白いご飯の上に乗せて食べるというようなことはないのだけれど、この時期、とくにお弁当には重宝します。それに、わたしは食べることもだけど、それ以上に作ることが好きなんです。そして、何より、この時期しか出会えない果物、実なりのものは、愛おしい気がして、付き合ってみたくなるのです。

そういうわけで、作り方がシンプルな分、今年はお塩をちょっと冒険してみようかしらと思いました。たいていは、国産の粗塩などをつかうのですが、なにか変わったお塩はないかしらと、先日、プールの帰りに近所のスーパーに寄りました。

今はどこのお店でもそうでしょうが、お塩はたくさん種類がありますね。わたしもフランス料理を習ってから、外国の塩というのにも関心をもってきました。いろいろ見たあと、ふと目についたのが、見切り品のコーナー。ここに、260グラム入り52円というお塩がありました。どーせ、人工塩なのだろうと思ったのですが、ラベルには「地中海の天日塩」とありました。地中海って、あの地中海?と思いながらよく見ると、イタリア産。パッケージが瀬戸のほん塩みたいだったので、てっきり日本産と思っていたのだけど。地中海、地中海・・・・・・というわけで、わたしは心魅かれていきました。

わたし、実は、地中海で1度だけ泳いだことがあるんです。もうずっとずっと前のことになりますが、海で泳いだのは、それが最後です。そのときはフランスのニースの石がごろごろした海岸でした。海もよかったけれど、あの太陽、あの空気、あの雰囲気、どれをとっても、忘れがたく、今度は「イイヒト」と来たいなと思いつつ、それが実現できないままになっていますが、いまでもときどき行きたいなぁと思う場所のひとつです。あの太陽のモトから来たお塩・・・・・・と思うと、お塩にとっては、こんなに離れた外国で、しかも、「見切り品」になっているなんてかわいそうに思えてきて、迷わずそれをかごに入れました。こんなに遠くに来てしまったからには、せめて、あの地中海を知っているわたしが使うのが、お塩にとっても、全うできるんじゃないかと、いらぬことを考えました。

そういうわけで、今年の梅干は、地中海のお塩で漬けました。日本の伝統的保存食を、イタリアで作った地中海塩で作る・・・・・・この東西の融合も、あんがいうまくいくかも知れず、ちょっと楽しみにしています。