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少し落ち着いた感2007年12月17日 23時59分59秒

ストロベリーのタルト
 今日も朝から食欲がなく、うちで『いのちのりんご』と呼んでいるりんごをなんとか半分食べて、いちにちをスタートさせました。この『いのちのりんご』は、福島県・北会津産です。亡弟の大学の同級生だった人のお父様が、弟が亡くなった冬に、わたしたちを気遣い送ってくださったのが始まりで、かれこれ18年経とうとする今も。うちで『いのちのりんご』と呼ぶのは、13年程前の初春のころ、病気で生死の境をさまよった母が、このりんごをジューサーにかけたジュースだけは飲んで、生き抜いたから。送ってくださったお父様のことを思うと、絞った後に残る水分の全くない繊維を捨てられなくて、当時、これはわたしの口に入りました。『いのちのりんご』なんて、わたしの嫌いな宗教的な感じがするけれど、でも、そのりんごが、今朝もわたしを救ってくれました。

 午前中はちょっとした仕事。午後は、友人しーちゃんに、お菓子をお教えする約束をしていて、彼女の家に出かけました。出張お菓子講師です。今日は、スポンジケーキを焼き、生クリームといちごでデコレーションするはずで、昨晩、そのレシピを作っておいたのですが、午前中電話で話して、彼女は突然のメニュー変更の依頼。それも、苺のタルトということになってしまい、これから材料を揃えるというから、彼女の若さとパワーを感じました。

 とにかく、クイジナートをはじめ、道具も持ち込み、タルト生地、クレームパティシエール、クレームダマンドを作り、どんどん組み立てていきました。こんな準備のない状態で、これだけのものが、よくできたものです。

 初めてお菓子を作るような人に、これだけ段階のあるお菓子をお教えしたことはないのですが、彼女のすごいところは、今、どの段階をやっているか、しっかり把握していることでした。わたしが彼女だったら、たぶんそうはいかない。クレームパティシエールは、ほんとうに久しぶりに作ったのですが、かなり美味しくできて、よかったです。

 作りながら、いろいろ話しました。もっぱら、わたしがいま、苦しんでいることを。彼女はいつもそうなのだけど、よくよく、話を聴いてくれ、わたしの立場にたって、親身に考え、応えてくれました。実は、彼女の家に行くまでは、頭がぼう然としていて、自分でもどう、まとめてよいかわからなかったのですが、彼女に聴いてもらっているうち、つらさにかわりはないのだけれど、このまとまらない頭も、整理されてきました。わたしはいつも、彼女を頼ってしまう。いい齢をして。もう少し、大人の自覚を持たなければ。

 今日の写真は、彼女と突然作った苺のタルト。彼女の携帯でとったものを、彼女の許可を得て、のせています。