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味の記憶2008年08月27日 23時59分59秒

 本日、このブログを読んでくださっている方が、延べ7000人を越えました。始めた当初、こんなに続くとは思わなかったのですが、わたしを支えているモチベーションは読者の方々。本当にありがとうございます。

 このところ、どうも母のことがいつもより思い出され、逢いたい逢いたいと何かにつけて思っていました。もう、どうやったって逢えるはずのない人だし、わたしの中に母はいると思っても、具体的にまさにわたしのここに居てと思ってしまう。

 それで、母が亡くなったあとに見つけた料理ノートをだしてきました。母がまだ丸の内でOLをしていたころに、池袋にある料理学校(いまでは有名な専門学校)に通っていて、そのときに、母がつけていたノート。いまの時代と違って、コピーもなにもないときだったから、先生がおっしゃったことを書き留める、家に帰って、きちんと清書してある、そういうノートです。

 和洋中すべて数冊あるのだけれど、今日は洋食のなかにあった、『サラド クレソニエール』というのを作りました。平たく言えば、ポテトとクレソンのサラダです。ドレッシングもなにも、すべて手作り。母の字を見ながら、ジャガイモを電子レンジでなく、茹でるところから丁寧に作りました。

 母がこの料理を作ってくれたという記憶はないのですが、でも、母にはこういう基礎があって、料理を作っていたのだと実感しました。母の味。これが母の味。美味しい。わたしの舌が覚えている懐かしい味。
料理を作っていても、どうしても、まだ母の味にならないものがたくさんあるわたし。そういうとき、何度も何度も挑戦するものもあるけれど、心が弱くなっていると、本当に母に逢いたくなってしまう。

 今日のサラダにしても、母だったらもっと上手にできたはず。わたしももっともっと愛情のこもった料理を作れるようになりたいもの。

覚めてなお続く嫌悪2008年08月28日 08時05分56秒

 今日はお休み。それを利用して、エステの予約を入れてあります。

 自分が泳ぎたいので毎晩プールに行ってしまうけれど、終わって更衣室で着替えていると、『ああ、今日は来なければよかった。』と必ず思ってしまう。今日は25mバタフライのタイムを測りました。こういうことに慣れていないせいか、あるいは、よく解釈すれば、目標に向けてちょっとした努力をしている最中だからか、わたしは泳ぎ終わった後も、速い鼓動がなかなか収まらず、手足が震えてしまう。全力で泳ぐといっても、たった25mなのに、そうなのです。泳ぎ終わった後、他人のタイムまで気にしてくれ、果てにはそれについて非建設的な意見をアレコレ言ってくれる人もいて、ほんとうにうんざりする。昨晩も例外なく。サイドのベンチでちょっと休んでいたら、『酸欠?あんた、50mバタフライを泳ぎたいんでしょ?』というお言葉。いつもあんまりこんなことを言う佐さんではないので、よけいに落ち込む。いつも、ほっといてくれる人なのに。これが更衣室に帰ってからは、さらにエスカレートします。相手は集団のおばさまたちだから、えげつない。こなければ良かったと思う瞬間。わたしは彼女たちに関りたくないので、いなしていますが、わたしが落ち込むとか、そういうのをわかっていて言うのだから、始末が悪い。『本当は悪い人たちではないのだけれど・・・・・・』と、人は言うけれど、このフレーズを使わなければならない人って、本当は悪い人なんだと思う。

 今年の初め、どうしてもこのプールに通えず、少しの間他のプールで泳いでいたのですが、妹や友人たちも、そちらに戻ったほうがいいとアドバイスをしてくれます。けれど、実際、ほんの少し遠くなるだけなのに行かないし、第一、中断はあったにせよ、できた時から通っているホームプールをなぜわたしがやめなければいけない?って考えたら、それをするのも悔しい。
 せめて、わたしに『ひとりで』練習するちからがあれば。

 女はある時を境に意地悪になるというのは誰もが言うこと。恐ろしいもの。

この夏の2つの初体験2008年08月31日 22時22分19秒

片品村のとうもろこし
 この週末は、ここのところの寝不足で疲労がたまってしまったようで、金曜日からはプールに行けず、昨日は思い切ってマンションでほぼ一日寝ていました。毎日毎日5時間ほどの睡眠では、やっぱりコタエル。

 今日も特別元気というわけではなかったけれど、まあまあ。昨晩、24時間テレビに、わたしのホームプールが写っているのではという職場の人からのメールで、生まれて初めて、24時間テレビというのをじっくり観ました。手に障害を持つ小学生が、100メートルを泳ぐというもの。完泳したときは、わたしも感動して、涙がでてしまいました。24時間テレビの趣旨が理解できず、いままであまり観たこともなかったのですが、そんなことがきっかけで、今回は、さっき番組終了するまで、ところどころ見てしまいました。

 同じようなことに、今年の夏、初めてじっくり見たというものに、オリンピックがあります。いままで、オリンピックのある期間は、『みんながみんな、オリンピックに興味があると思わないでよ。』ぐらいの気持ちでした。金メダルだのなんだのと、騒いでいるのがうっとうしかった。けれど、わたしは決して運動が嫌いだったり、苦手な経験があるわけではなく、むしろ、小学校時代は水泳も走るのも、リレーの選手に選ばれ、わたしの出たレースはすべて1位をとりました。(もちろん、わたしが出たからというわけではありません。よい仲間のおかげ。)中学時代もリレーの選手で、ここでも3年間1位でした。高校時代は体操部に所属、大学時代はアロービックダンシングに夢中になり、アルバイトまでしていたほど。つまり、体を動かすのが嫌いということではありませんでした。
 しかし、『観戦』というのは苦手。自分がやらないものに、なんであんなに興味がわき、夢中になれるのかわかりませんでした。それはたぶん、いまでもそうなのだけど。しかし、今年は、何をみたかというと、競泳でした。世界一速く泳ぐ人というのは、どういう泳ぎ方をするのだろうという興味が、わたしをテレビに向かわせました。日本人が金メダルとか、そういう興味は相変わらずありませんでしたが、水中の映像を見られたのは、かなりの収穫でした。

 明日から9月。この夏の楽しかったこと、嬉しかったこと、苦しかったこと、すべてひっくるめて、佳い夏だったと思います。

 今朝、群馬の片品村のリンゴ亭というところに注文したとうもろこしとトマトが着きました。ここのとうもろこしはおいしいの。だから、昔、祖母がやってくれたように、わたしも焼きとうもろこしをして、大好物だった祖母に供えました。暑いのに、家族の分を首に巻いたタオルで汗を拭き拭きやいてくれた祖母の姿を思い出しながら。